このサイトでは天領日田と福岡を結んだ旧日田街道沿いにある『比良松』を紹介します。
比良松は、江戸時代以降高度成長期が始まるまで、近隣の農村地帯の中心をなす商業集落として栄えました。人口800人足らずの小さな集落ですが、昭和30年代以前にはどこの町にも見られたような街並みが、比較的よく残っていることが特長で、訪れる人たちに懐かしさとやすらぎを感じてもらえる場所として知られています。
比良松の写真-1 旧道(旧日田街道)周辺
S字に屈曲したゆるやかな坂
反対側から見たところ
安政2年(1855年)の大火を免れた、比良松で一番古い民家
安政2年の火災の後、建物は瓦葺き・土壁に変わっていったと云われます
酒蔵があります
最近解体された商家のあと、今は駐車場になっています
盆綱引きの行列に出会いました
比良松のほぼ中心部にある樅(モミ)の大木、遠くから見たときの目印になります
今は使われていない警鐘台(火の見櫓)も見えます
焼肉屋さんの向こうの奥まったところにあるのが舒翠館(比良松公民館)
舒翠館については、別項で詳しく説明します
坂を登り切ると昔の比良松の官庁街、江戸時代の大庄屋屋敷、明治以降の村役場・公会堂・派出所・小学校などがあった一帯
律令時代に筑前と豊後を結んだ古代官道は、比良松旧道と同じルートを通っていたと云われます
10年ほど前、前方の民家の裏手で、奈良時代の大規模遺跡(井出野遺跡)が発掘されました、上座郡一帯を支配していた官庁(郡衙)跡と見られており、古代の道を裏付ける発見です
太宰府方面からここまでほぼ直線で来た道が、右に急角度で屈曲しますが 正面にあった官庁と関係があると推定されています
日蓮宗円誠寺
厳島神社
比良松集落の終点、ここから先は来光寺の集落
比良松の写真-2 新道(国道386号線)周辺
甘木側から日田方面を見たところ
この道が出来たのは明治41年(1908年)、100年以上経っても未だに『新道』と呼ばれます
大正期に建てられた建物が残っています
料亭として使われていた建物
路地裏には大正モダンの雰囲気も
大正4年に建てられた道標、近郊のみどころについては別項で紹介します
比良松の写真-3 裏町と桂川周辺
旧道からひとすじ北に入った通り
昔の農協倉庫、管理人が子供の頃は精米が行われていました、今は酒造場の倉庫
街並みとほぼ平行して流れる桂川
散歩コースとして、また地域の防火用水として使われています
水鳥がたくさんやってきます